ヒトゲノムの解析がほぼ終了したとされる今、ポストゲノムへの熾烈な戦いが世界各国で展開されている。ここに、解析の受託サービスという新しい視点で挑み、永年の夢への手かがりをつかもうとする男がいる。
日経産業新聞 2002.10.30 掲載

クラボウ烈伝人物編  シリーズ12 バイオメディカル部
今や繊維の枠を超え、多彩な分野へと領域を拡げ続けるクラボウ。
そのターニングポイントには必ずひとりのキーマンがいる。
彼らの想いに、クラボウの明日が見えてくる。
ポストゲノムの中枢へ
ゲノムの第2ステージに勝機あり。
中2002年10月、たんぱく質新解析法の開発により、日本の企業研究者がノーベル賞を受賞した。基礎研究での立ち遅れを指摘されやすかった日本も、近年は3年で4人という受賞。もはや日本の基礎科学の実力は世界レベルに達したと思える。とりわけ遺伝子分野においては、ゲノム解析に取り組みつつ、ペプチドやたんぱく質などポストゲノムに早くから着手したため、この受賞が示すように世界をリードしているといっても過言ではない。この新しい潮流に乗って自分の夢を大きく飛翔させようとしているのが、クラボウの内田だ。
受託解析…研究支援の新しいスタイル。
中内田がクラボウに途中入社した1990年は、バイオメディカル部が核酸自動分離装置(PIシリーズ)のプロトタイプを完成させた直後の年であった。PIは研究者が手作業で行っていた遺伝子の抽出を全自動化したもので内田はその独創性に魅力を感じた。数年後にゲノムプロジェクトは始動し、PIシリーズはゲノム解析の三種の神器のひとつとさえ呼ばれるほど好評を得たが、当初は全くの新製品。その効果を全国の研究者に説明に行くことが内田に与えられた仕事だった。「製品の可能性は直感できた。しかし研究者の中にはそれをどうしても認めることができない方もいて、商談中に自分から席を蹴ったこともある」内田だったが、やがてゲノムブームが到来しPIシリーズは市場を独占する形で売り上げを伸ばした。「もともとバイオ関連の企画開発が夢だった」という内田は、その後バイオメディカル部が開発する自動化機器のほとんどに企画段階から参画し、現在はゲノム関連製品の企画開発も手がける。主流は受託解析サービスだ。最先端技術を駆使するゲノム解析には、高額な設備投資が必要だ。この投資の必要のない受託解析サービスは研究者や機関から大好評を得ている。
「日本」から、「海外」へ 技術を発信。
「日本が世界に先行するポストゲノム研究にどれだけ食い込めるかが、我々の成長の鍵となる。日進月歩で実現している医薬品や遺伝子治療への応用に貢献している自負は強い。」という内田の夢は大きい。「DNAマイクロアレイ受託解析サービス、ジーンターゲッティングマウス受託作成サービスなど、我々が扱うゲノム関連製品は、まだ海外の技術供与を受けて成り立っている。これを逆転し、クラボウのバイオ技術を海外に供与することができたら…。内田が見つめる未来は、そう遠くないかもしれない。
受託解析サービスのサンプルは、研究者から直送されるケースも多い。研究者が待ちこがれる解析データを一刻も早く届けるために、内田率いる解析チームの奮闘は、今日も続く。


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