シリーズ6
羊毛事業部

昭和40年代に到来した消費者のウール離れ。これを打破するため、クラボウはウールの改質に取り組んだ。ウールが元来持っているクリンプを、上乗せすることでふくらみと軽さを増し、次にクリンプの原因を除去。また人工的に延伸するなど、あらゆる可能性を実現した。
日経産業新聞 2002.1.30掲載

クラボウ烈伝  シリーズ6 羊毛事業部
綿紡績で創業し、百十余年の時を経て、今や繊維の枠を超え、
多彩な分野へと発展の場を拡げ続けるクラボウ。
それぞれの足がかりとなった着想、決断、そして試行の足跡を追う。
クリンプ(縮み)を制御する
1着1kgのセーターを800グラムに。
昭和40年代、石油危機の到来とともに消費者のウール離れが起こった。この危機を克服するため、クラボウの羊毛事業部は繊維の複合化とともに、羊毛そのものの改質技術に取り組んだ。そこで開発したのが、羊毛繊維が持っているクリンプ(縮み)をさらに人工的に上乗せする技術。これによって、ふくらみと軽さが増した繊維は、関連会社のスキー毛糸の新製品としてデビュー。ウールセーターは重いと思われていた常識を覆し、折からの手編みブームの後押しもあり、大人気を博した。
脱スケールと人工クリンプの技術複合。
羊毛繊維にはスケールと呼ぶ鱗がついている。水に濡れると開き、乾くと閉じるこのスケールは、ウール特有の縮みの原因となる。次の課題はこのスケールを除去することだった。これによって繊維には非常に優れた柔らかさが生まれることが判明したため、羊毛事業部では特殊酵素による除去技術の開発に着手・成功した。これに先の人工クリンプを重ねることでウール100%でありながら、その表情・特質が全く異なる羊毛繊維が誕生した。
全く新しい防縮ウールへ。
その後、高感度・高付加価値をめざした羊毛繊維のファイン化を追求し、今度はクリンプを伸ばして縮みを防ぐ人工的な延伸紡績技術を確立。さらに原料段階での防縮工程が不可避なウールを、一般的な塩素加工などから脱し地球に優しいオゾンで防縮加工することにも成功した。ECO・WASH21と名付けられたこの技術は、環境保全意識の高い欧州を皮切りに全世界で絶大な好評を博し、いま商品化とともに技術供与などへの広がりも始まっている。
非衣料分野への広がりも。
クラボウの羊毛事業部は数々の新技術で常に羊毛産業界の新境地を開拓。日本のファッション文化発展の基盤となる事業展開を進めると同時に、羊毛から抽出したタンパク質が原料のウールパウダーの開発など、非衣料分野へも積極的に進出している。


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