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色抽出の話
1. 色抽出とは
   
2. 一般的な色抽出方式
2-1. RGB方式
2-2. 映像色差信号方式
   
3. 極座標色抽出方式
   
4. 抽出方式の比較実験
4-1. 実験条件
4-2. 実験結果
4-3. 考察
   
5. 極座標色抽出方式の適用
 
 4.抽出方式の比較実験

映像色差信号方式と極座標抽出方式の比較実験結果を提示します。

 4-1.実験条件

●光量変動
2倍
●サンプル
日本色研事業株式会社製ハーモニクスカードからL*a*b*空間上ほぼ均等になるよう選定した50色の色見本
●画素数
各色100画素
●評価方法
50色中の1色に対し、光量を2倍変動させても抽出するよう幅を持たせた抽出登録を行い、その他49色に対して誤識別しないか評価(49色に関しても光量を2倍変動)。これを50色全組合せに対して実施。


 4-2.実験結果

表1に結果をまとめました。それぞれのサンプルの組合せにおける色差を段階別でまとめました。色差が小さいほど似かよった色であり、誤識別の可能性が高くなります。

組合せ間 組合せ 映像色差信号方式 極座標抽出方式
色差 総数 誤認識数 誤識別数(%) 誤認識数 誤識別数(%)
15以下 48 36 75.0 9 18.8
15~20 100 69 69.0 15 15.0
20~25 130 45 34.6 2 1.5
25~30 146 42 28.8 5 1.5
30~35 176 26 14.8 0 3.4
35~40 228 15 6.6 0 0.0
40~45 152 0 0.0 0 0.0
45~50 214 3 1.4 0 0.0
50~55 220 2 0.9 0 0.0
55~60 198 1 0.5 0 0.0
60以上 838 0 0.0 0 0.0
トータル 2450 239 9.8 31 1.3

表1 光量を2倍変動させたときの誤識別

* 色差の値はミノルタ株式会社製色彩色差計CR-200により測定。
* 本データは実験値であり、当社製品の性能を保証する物ではありません。
* 一見、当社方式も誤識別率が高いように見えますが、あくまで、光量変動2倍という過酷な条件下での結果です。

 

グラフ1 誤識別率


 4-3.考察

実験結果からも映像色差信号方式では、光量変動下においては色差50以上の色が識別できないことがあり視感度にまったく合っていません。これは、適応範囲の判断や現場での調整が困難であることを示しています。
これに対し、当社考案の極座標抽出方式では色差の大きなものを確実に識別しており、また色差の小さなものに対しても映像色差信号方式に比べ誤識別が少なく、優位的な差が表れています。
また、極座標抽出方式では、検証結果の色差20~30という大きい7組の誤識別が発生しています。これらの組合せを表2に示しますが、これらは色相、色調が比較的近いものであり、光量変動を2倍も与えると、同色となってしまい、理論と概ね一致した結果になっています。

基準色 - 対象色 系統色名で表示
(日本色研事業株式会社 配色体系表より)
v13-d14 ビビット ブルーイッシュ グリーン と ダル ブルー グリーン
ltg20-p20 ライト バイオレット と ペールバイオレット
w-mGy(6.5) ホワイト と ミディアム グレイ
mGy(6.5)-w ミディアム グレイ  と ホワイト
lt8-d8 ライト イエロー  と オリーブ イエロー
d8-lt8 オリーブ イエロー と ライト イエロー
p16-ltg16 ペール グリーニッシュ スカイ と ライト グレイ

表2  誤識別の内容

* 表中の色見本は、スキャナで読み込んだ色です。実際の色とは異なります。
 



 
 
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