技術情報 熱処理装置

流動層焼却炉の構造

  • 炉本体は竪型で、内面耐火材+耐火断熱構造です。流動層部では、炉内に充填されている高温の流動砂が炉底からの流動空気により、激しく流動しています。
  • 焼却物、並びに燃料は流動層部に投入して、瞬時に解砕・熱分解が行われます。
  • 燃焼物は炉内を上昇しながら、二次空気等によってフリーボード部で更に燃焼し、完全燃焼されて炉外に燃焼排ガス、飛灰として排出されます。
  • 起動時は、始動バーナにより昇温します。
  • 高含水率の焼却物の場合、流動層の温度維持のため、助燃バーナを使用します。
  • 金属、小石等の不燃物が多く混入する場合は、炉底より容易に排出可能な構造とし、異物を除去する砂循環方式を採用します。
  • 燃焼物の性状、投入量により、最適な形状(円形、角型)を選定します。

燃焼方式の比較

  • 二胴自然循環式ボイラと強制循環式ボイラを組み合わせています。
  • 流動層部の燃焼熱を有効に回収するため、層内管を採用しています。
  • 燃焼室の周囲を水冷壁パネルで構成し、輻射伝熱により、熱回収します。
  • 燃焼ガスは輻射パネル部を通過した後、蒸発管群で構成されるボイラ部により、熱回収されます。
  • ボイラ後段では、エコノマイザや熱交換器を設置し、廃熱を有効に回収します。
  • 水管に堆積した飛灰を払い落しするスートブロワを設置しています。

燃焼方式 流動層式 ストーカー式
燃焼原理 固体燃焼域 砂層内部と表面 ストーカー上
燃焼の制御性 速やか 緩慢
低空気比燃焼 可能 困難
燃料 多種燃料への適合性
形状制限 有り 少ない
建設 設置スペース 小(竪型構造)

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