ニュースリリース

2000年

2000年04月26日

インサイト・ジェノミクス社と遺伝子解析ビジネスに関する独占販売契約を締結

 

クラボウ(資本金 220億円、本社 大阪市中央区、社長 真銅孝三)バイオメディカル部は、これまで遺伝子研究をサポートする核酸分離装置などの自動化装置の販売や各種の受託サービスを展開してきました。このたびインサイト・ジェノミクス社(注1)(本社 米国カリフォルニア州パロ・アルト、以下インサイト社。)との間で、同社の保有する遺伝子解読データとこれをベースとする各種の解析サービスに関し、日本における独占販売契約をこの4月に締結しました。これによりインサイト社の遺伝子解析ビジネスをクラボウが日本において一手に取り扱うこととなりました。
       
      
1.提携の背景
           
 遺伝子の研究において、ヒトの全遺伝情報のおおまかな解読(塩基配列分析)はほぼ完了しました。今後、より正確な遺伝情報の解読と併せて、生体機能との関わりを研究する遺伝子機能解析への展開が加速されるものと予測されています。
    
 この遺伝子機能解析の成果は、遺伝情報に隠されている病気に関与する遺伝子の解明、さらには各種の治療薬や遺伝子治療法につながるものと期待されており、国公立研究機関や製薬企業において具体的にターゲットを絞った研究が始まりつつあります。
      
         
2.提携の内容と今後の展開
                      
 クラボウ バイオメディカル部は、独自に開発したDNA、RNAなどの核酸を自動分離する核酸分離装置で国内トップクラスのシェアを誇っており、その一方で平成9年よりインサイト社の子会社であるゲノム・システムズ社と提携し、遺伝子解析関連の受託サービスを行ってきました。
本年1月ゲノム・システムズ社がインサイト社に吸収合併されたのを機会に、新たにインサイト社と日本における同社の遺伝子解析サービスの独占販 売契約を締結し、これまで以上に、より広範囲な製品・サービスの提供を行うことで事業の拡大をはかることとしました。
      
その主な商品は、従来から行っているDNAライブラリー(注2)、DNAチップ(注3)を用いた遺伝子発現解析サービス、ノックアウトマウス作製などに加え、遺伝子情報の提供サービスや大規模塩基配列分析等の高額商品が加わり、より充実した商品ラインナップが可能になりました。なおデータベースへのアクセス権や大規模塩基配列分析など、インサイト社と顧客との契約が必要な高額商品については、有望顧客の発掘と販売促進、セミナーの共同開催などを通じて、インサイト社と共同で顧客開拓を行います。
 手始めにこの5月に製薬企業関係者を対象とし、インサイト社の主要メンバーを講演者とするミニシンポジウムを予定しています。
 これらの製品とサービスは、創薬、遺伝子発見、疾患メカニズムの解明、遺伝子配列の変異による疾患との関連確認などの研究において、研究の効率化とスピードアップに貢献するものと期待しています。
      
        
3.主な製品・サービス内容
           
 主な製品は、DNAライブラリー、ノックアウトマウス作製などの汎用的な製品・サービスと、遺伝情報提供、大規模塩基配列分析などの個別契約ベースの高額商品に大別されます。
      
             
1)LifeSeq Gene by Gene(遺伝情報提供とクローン販売)
       
  ユーザーの保有する遺伝子配列について、インサイト社の保有する
  データーベースをもとにその配列に関する遺伝子情報を提供。
  あわせて該当するクローンを販売。
  ・販売開始  :平成12年5月
  ・販売予定価格:遺伝子データーベース  ¥3,200,000~/検索
            遺伝子クローン     ¥2,400,000~/クローン
          
2)ノックアウトマウス受託作製
     
  顧客が指定した特定の遺伝子の欠損したマウスの作製。遺伝子構造と生体機能との
  関連を解明する上で有用な研究手法として市場が広がっています。
  ・受託価格  :全ステップ   ¥12,000,000/件
     
3)遺伝子発現解析サービス
      
  顧客より提供されたRNAをDNAチップで分析、遺伝子発現を解析するサービス。
  現在ヒト、マウス、シロイヌナズナなどの解析が可能。
  ・受託価格  :¥800,000/件
              
4)遺伝情報提供サービス
              
  インサイト社の保有する遺伝子情報の提供サービスで顧客とインサイト社間で
  情報提供契約が必要。また、顧客のターゲットとする遺伝子が、同社の特許に
  含まれる場合には、特許の実施権に関する個別の契約が必要。  
  ・情報提供価格:3億円/1社/1年間
              
5)大規模塩基配列分析
               
  顧客より提供されたサンプルの特定領域の遺伝子配列を1000検体以上の規模で
  分析するもので顧客とインサイト社間で受託契約が必要。
  cDNAの構築からスタートし、遺伝子配列分析後のデータ編集まで
  トータルな受託も行います。
  ・受託価格  :¥2,000,000~/プロジェクト

                
4.販売目標 
         
  平成12年度  5億円
  平成13年度  10億円

       
5.問い合わせ先
          
  〒572-0823
  大阪府寝屋川市下木田町14-41 クラボウ寝屋川ビル5F
  クラボウ バイオメディカル部
  TEL (072)820-4504 (担当)松井、元野
  FAX (072)821-9641
  ホームページ:http://www.kurabo.co.jp/bio/
  E-mail   :qa@bio.kurabo.co.jp
            
  〒103-0023
  東京都中央区日本橋本町2丁目7番1号
  イトーピア日本橋本町ビル2F
  クラボウ 東京支社
  バイオメディカル部
  TEL (03)3639-7077 (担当)才村、内田
  FAX (03)3639-6998
                               
                                        以 上

(注1)インサイト・ジェノミクス社 (Incyte Genomics, Inc)
  本社住所 :3160 Porter Drive, Palo Alta, CA 94304
  社長(CEO) :Roy A. Whitefield
  従業員数 :1,200名
  売上高 :1億5,600万ドル(1999年度実績)
  主な事業内容:世界的にも有力な遺伝子関連企業であり、公開遺伝 情報、
独自に解読した遺伝情報に加えて、その機能などに関連した約5百件の
関連特許を網羅した独自 のデーターベースを保有し、
それらの遺伝情報を製薬メーカーなどの顧客に販売、
或いは知的所有権のライセンスを柱に事業展開を行っている。
            
     
(注2)DNAライブラリ-:遺伝子を適当な大きさに断片化し、ベクター(遺伝子の運び屋)
   と組換えDNA作成、これを大腸菌 で保存したもの。
   遺伝子全長をカバーするためには、それぞれ違った断片を
            保持する多数の大腸菌が必要。
   この一群をDNAライブラリーという。
              
               
(注3)DNAチップ:多種類(8000~9000)の遺伝子断片をガラススライドなどの
          材上に高密度にスポットしたもの。蛍光色素を前もって結合させた
          伝子サンプルをチップ上にふりかけてやると、相補的な
          伝子配列部分をもつスポットと結合し蛍光スポットが出現する。
          試料中に含まれる遺伝子の種類を効率的に解析できる。



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