ニュースリリース

2002年

2002年09月30日

卓上プラスミド自動分離装置 PI-24の販売開始

 

クラボウ(資本金220億円、本社 大阪市中央区、社長 バイオメディカル部は、これまでゲノム研究に特化した自動化装置や、バイオ研究向けの試薬、フィルター製品/受託サービス等でバイオ研究支援ビジネスを展開してきました。
この度、当社技術研究所とバイオメディカル部の共同プロジェクトにより、小型・卓上型でパーソナルユースに適したプラスミド(注1)自動分離装置の開発に成功、「卓上プラスミド自動分離装置 PI-24」として本年10月から販売を開始いたします。


1.開発の背景

 当社は、平成元年にプラスミド分離を完全自動化したプラスミド自動分離装置「PI-100」の販売を開始しました。以降、独自に開発した各種の核酸分離装置を販売し、既に国内外合せて1,000台以上の販売実績(平成14年3月現在)があり、国内ではトップクラスのシェアを誇ってきました。これらの装置は分離プロセスの完全自動化を目的に、何れも遠心分離機を内蔵し、比較的大型の床置き型でした。
今回販売を開始する「PI-24」は、従来からの「処理プロセスの完全自動化」、「低ランニングコスト」のコンセプトを踏襲しながら、新開発の小型遠心分離機と高性能ピペット機構の採用、パソコン制御によりコンパクト化を実現しました。低価格、卓上タイプのプラスミド自動分離装置として、多忙な研究者のパーソナルユースに対応するとともに、これまでの大型機の購入が困難であった小規模な研究室や中小の製薬会社向けにも拡販してまいります。


2.PI-24の特長

(1)小型・卓上ながらプラスミドを完全自動分離
 遠心分離ユニットとピペットユニットをコンパクトに配置し、集菌からプラスミドの精製、溶解までを完全自動化しました。精製に用いるマイクロチューブを遠心分離ユニット内にセットすることで省スペース化を図り、また前後・左右・上下の3方向に駆動する新採用のピペットユニットが、試薬の分注からサンプル攪拌、チューブ間の移液、廃液までの作業を一括して処理します。

(2)高純度DNAを高収量で分離
 クラボウ独自の試薬を用いることにより、制限酵素分解、PCR,塩基配列分析に適した高純度のプラスミド/BAC(注2)の調製が可能です。収量は手作業と同程度(高コピー数プラスミドで培養液1mlから約5マイクログラム)です。

(3)新プロトコールを採用
 アルカリ法をベースとした新組成の試薬とプロトコールを採用。廃液にフェノールを含まず、環境に優しく、廃液処理などトータルコストを削減しました。

(4)優れたコストパフォーマンス
 消耗品はピペットチップ、マイクロチューブと専用試薬で、高価な磁気ビーズや担体を使用せず、1試料当たり80円(予定価格)と、低ランニングコストを実現しました。

(5)パソコン制御で操作が簡単
 見やすく操作が簡単なパソコン制御を採用。自動運転、再スタート運転の管理、運転パラメーターの変更が容易です。また、プロトコールの更新、追加は通常のパソコン操作で簡単に行なうことができます。


3.仕 様

モデル名・・・・・・・・・卓上プラスミド自動分離装置、PI-24
抽出原理・・・・・・・・・プラスミド分離:改変アルカリ法(非フェノール試薬を採用)
分離対象・・・・・・・・・プラスミド、BAC
収量・・・・・・・・・・・・・約5μg/ml(高コピー数プラスミドの場合)
試料セット数・・・・・・最大24試料(2mlマイクロチューブ)
試料液量・・・・・・・・・最大1.8ml/試料
ランニングコスト・・・・約80円/1試料
処理時間・・・・・・・・・約3時間/24試料
装置の構成・・・・・・・本体ユニット(遠心分離機、多機能ピペット)、パソコン(別売)
外形寸法(mm)・・・・・650(W)×600(D)×800(H)
重量・・・・・・・・・・・・・約90 Kg
予定標準価格・・・・・380万円(パソコンは含まず)


4.販売計画

(1)販売開始時期:平成14年10月
(2)販売計画:   平成15年度    1億円(35台)
            平成16年度   2億円(70台)
(3)海外販売:   AutoGen社(米国ボストン)を代理店として販売予定。


5.展示会出展予定

第75回日本生化学会大会 附設展示会
平成14年10月14日~17日 国立京都国際会館


6.お問い合わせ先
   
〒572-0823
大阪府寝屋川市下木田町14-41 クラボウ寝屋川ビル5F
バイオメディカル部
TEL:072-820-4504 (担当)大前、種子田
FAX:072-821-9641
ホームページ:http://www.kurabo.co.jp/bio/
E-mail:qa@bio.kurabo.co.jp
   
〒103-0023
東京都中央区日本橋本町2丁目7番1号 イトーピア本町ビル2F
クラボウ東京支社 バイオメディカル部
TEL:03-3639-7077 (担当)才村、大空
FAX:03-3639-6998

                                          以 上


(注1):プラスミド
 DNAの一種で、遺伝子のベクター(運搬役)として遺伝子研究に多用される。人の遺伝子などを制限酵素を用いて最大1万塩基対(10Kb)程度に断片化、これをプラスミドに挿入後、大腸菌などの宿主と呼ばれる微生物に感染させる事により、挿入断片を有するプラスミドを多量に生産させる事が可能となる。これを大腸菌の菌体から抽出/分離(プラスミド分離)の後、塩基配列分析など各種の研究に用いる。


(注2):BAC(Bacterial artificial chromosome:バクテリア人工染色体)
 10―12万塩基と大きな挿入断片が扱えるプラスミドベクターの1種。この性質を利用して、ヒトを初めとして各種生物の遺伝子ライブラリー[全遺伝子をカバーするように遺伝子を扱いやすい大きさに(10―12万塩基対)断片化、各断片を増殖可能な組換え体としてクローン化したもの]の作成に多用される。

 


○当社従来製品(既存製品のうち最も小型)との比較

●項目:
 卓上プラスミド自動分離装置 PI-24  
 DNA自動分離装置 PI-50・・・従来製品

●プラスミドの分離精製法:
 <PI-24>改変アルカリ法(非フェノール試薬使用)  
 <PI-50>改変アルカリ法(フェノール試薬使用)

●分離対象:
 <PI-24>プラスミド、BAC  
 <PI-50>同上

●収量:
 <PI-24>約5μg/ml ※高コピー数プラスミドの場合  
 <PI-50>同上

●分離プラスミドの用途:
 <PI-24>制限酵素分解、PCR,塩基配列分析  
 <PI-50>同上

●消耗品:
 <PI-24>2mlマイクロチューブ、ピペットチップ、専用試薬  
 <PI-50>専用6連チューブ、専用試薬

●試料量:
 <PI-24>1.8ml以内  
 <PI-50>0.5~3ml

●試料セット数:
 <PI-24>最大24試料  
 <PI-50>最大48試料(6連チューブを8個)

●処理時間 :
 <PI-24>約3時間/24試料  
 <PI-50>2~2.5時間/24試料

●ランニングコスト:
 <PI-24>約80円/試料  
 <PI-50>約115円/試料

●装置の構成:
 <PI-24>本体ユニット(遠心分離機・ピペットユニット)、制御用パソコン  
 <PI-50>遠心/攪拌ユニット、試薬送液ポンプ、チューブ搬送ロボット、制御用内蔵マイコン

●電源:
 <PI-24>100V(50/60Hz)、1KVA  
 <PI-50>100V(50/60Hz)、1.2KVA

●外形寸法(mm)重量:
 <PI-24>卓上型650(W)×600(D)×800(H) 約90Kg  
 <PI-50>床置型770(W)×650(D)×1.500(H) 約190Kg

●標準価格:
 <PI-24>380万円(パソコンは含まず)  
 <PI-50>530万円



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