ニュースリリース

2009年

2009年02月12日

量産型デジタル捺染機「DynaPrint400」(仮称)の本格販売開始
第1号機を和歌山染工株式会社へ納品

 

クラボウ(資本金 220億円 、本社 大阪市中央区 、社長 井上晶博)エレクトロニクス事業部は、株式会社ミヤコシ(資本金 9,330万円、本社 千葉県習志野市、社長 宮腰 巌)(注1)POD事業本部と共同で開発を進めてきた、テキスタイル業界向け量産型デジタル捺染機「DynaPrint400」(開発コードTXP18A)の販売を本格的に開始し、この度綿プリント用の反応染料対応機種として和歌山染工株式会社に1号機を納入します。今後、分散染料・顔料・酸性染料への対応を順次展開していく予定です。


1.捺染業界の市場動向
 テキスタイル業界の捺染分野では、スクリーン捺染の受注ロットの縮小化が年々進んでおり、それに伴いスクリーン用の製版は、納期の短縮とコスト削減の要求が大きくなってきています。また、アパレル業界においても、新柄の数を増やして新鮮なプリント製品をタイミング良く高回転で市場に投入するためには、サプライチェーン内の在庫リスクを避けることができず、このため柄を絞って無難なデザイン展開で経費を削減する動きも散見されています。このような状況を解決するためには、消費の閉塞感を打ち破る『消費者が欲しい』捺染製品を『欲しいタイミングと価格』で生産する新しいビジネスモデルへの転換が不可欠になっています。
 こうした中、捺染業界では、見本作製や小ロット生産などに対応するためインクジェット捺染装置の導入が増加しています。しかし、従来のインクジェット捺染装置で生産納期の要求を満たし、中ロット量産品の受注にも対応するには、生産スピードの向上が不可欠で、機会損失の発生や安定した生産体制への展開に関して課題がありました。従来のインクジェット捺染装置は量産を前提に設計されていないため、量産対応のため複数台導入するとインクカートリッジ切り替えの頻発、結反や巻き取り、振り出し・振り落ちの対応に手間がかかるなどの問題がありました。また、捺染特有のダイナミックな色表現と多色使いを実現するため、色域を拡大する要望も出ておりました。
クラボウ エレクトロニクス事業部は、これらのニーズを受け、テキスタイル業界向けに小ロット受注でも切り替え対応が可能で量産にも適応するスクリーン捺染装置「量産型デジタル捺染機TXP18A」の試作機を昨年2月に開発(注2)し、今年度中の実用化に向けて生産の安定性や染色堅牢度、出力品質の確認など様々な評価・検証を行ってまいりました。さらに、染色加工におけるノウハウを提供すると同時に、配色デザインソフトや、色分解ソフトなど画像処理技術を生かした専用のデータ処理システムを開発し、昨年3月から、和歌山染工株式会社(注3)様の協力により反応染料でのDynaPrint400実用化試験を実施してまいりました。この度その実用化に成功したため、第1号機を和歌山染工株式会社様に納入いたします。当社としても今後、ソフト面・マーケティング面で支援を進めるとともに、装置の拡販に努めてまいります。


2.量産型デジタル捺染機「DynaPrint400」が提供する付加価値
(1)『売れ筋のリピート・リニューアルにも欲しいと思うタイミングをはずさない』
小ロットだけでなく中ロットの量産でもお客様をお待たせしないスピード生産で納期を短縮します。従来のインクジェット捺染装置などでは実現が難しかった事業規模の拡大も目指せます。

(2)『AUPIER(アウピア)との連携でデザイン作成から捺染までのワークフローを構築する』
流行デザインのバリエーション展開や提案、配色指定・カラーマッチングなどの全体最適化を図ることで、デザイン企画と捺染のシームレスな結合をはかり新しい生産体制への転換が可能となります。   

(3)『消費者の閉塞感を打ち破る、欲しいと思わせる新鮮な捺染製品を提供』 
従来スクリーン捺染では実現できないデジタル固有の表現で、常に新しい新鮮な捺染デザインを通じて消費者の『欲しい商品』作りに貢献します。


3.量産型デジタル捺染機「DynaPrint400」の特長
(1)生産機としての処理能力
DynaPrint400では、600x1,200dpiの解像度で業界最速の処理能力400m2/hを実現、毎分4m以上の捺染を行うための振り出し・振り落ち式の量産型布供給・乾燥設備を標準装備しています。
生地の拡幅、ゴミ取り、センタリング、自動ベルト洗浄機能をはじめ、ベルトに生地を張り付ける粘着剤塗布のメンテナンス機構など量産に必要な機能が付加されています。

(2)高品質でダイナミックな色表現 
テキスタイルの捺染では、表現面において特色表現や高コントラストな濃色表現、華やかで大胆な色使いが求められます。DynaPrint400の反応染料インクでは、プロセスカラー(C・M・Y・K)に加え特色インク(Orange・Red・Blue・Navy)の合計8色を用いて、高濃度かつ広範囲な色域表現を可能にしました。また、捺染の意匠性を高める極細線・特色インクを組み合わせる粒状感の少ない色表現も特長です。専用の配色シミュレーションシステムAUPIER(アウピア)シリーズで、色合わせ作業や配色のアレンジの作業効率を向上させ、デザインのデジタルワークフローを実現します。

(3)エコロジーな生産方式
従来の捺染方式では、小・中ロット加工での余剰残糊や水洗工程での糊剤の処理が、環境対応で大きな課題となっていました。DynaPrint400では、インクジェット捺染として業界で初めて、パージインクのリユース機構を装備し、インク廃棄量の最小化を実現しました。また、従来のインクジェット捺染機と同様に型や色糊を全く使わないため、省エネ・省資源化も実現でき環境面での負荷を大幅に低減できます。

(4)ロスをなくして全体最適のコストを目指す
従来のスクリーン捺染では、市場へパイロット商品を提供した残りを廃棄したり、追加やリニューアルができず在庫不足から売り逃しが発生したりするため、在庫負担が大きなリスクになっていました。デジタル捺染では、柄データの作成から出力までを一気通貫する新しいビジネスモデルへ転換し、サプライチェーン内での時間ロスや余剰な在庫を最小にする仕組み作りに貢献します。 


4.主な仕様
最大印字幅 1,800mm
最大布通過幅 1,900mm
印字速度 400㎡/h(600×1200dpi、4パス)
最大色数 8色(プロセスカラー(C・M・Y・K)特色インク(Orange・Red・Blue・Navy))
ヘッド数 40個(1色5ヘッド)


5.販売計画
販売価格 1億5千万円~
販売予定台数 初年度 2台


6.お問い合わせ先
クラボウ エレクトロニクス事業部
〒541-8581 大阪市中央区久太郎町2-4-31   
担当:情報システム営業部  清原・茨木
TEL:06-6266-5522 FAX:06-6266-5536
E-Mail msg@ad.kurabo.co.jp
URL http://www.kurabo.co.jp/

以上


(注1)株式会社ミヤコシ
1946年創業、今年で創業63周年を迎える印刷機械メーカーの老舗で、ビジネスフォーム印刷機では業界で高い評価を得ています。デジタル化の新たなニーズに対応するため、白紙のロール紙から連続でフルカラー印刷を可能にする独自のインクジェットプリンタを開発し、600×600dpiの解像度で世界最速(150メートル/分・A4で毎時約6万枚)のバリアブルフォーム印刷機などを手がけています。
〒275-0016 千葉県習志野市津田沼1丁目13-5  
担当:POD事業本部 営業課  宮腰・照井 
TEL:047-493-3854 FAX:047-493-3071
E-Mail inkjet@miyakoshi.co.jp
URL http://www.miyakoshi.co.jp/


(注2)クラボウニュース「テキスタイル業界向けインクジェット捺染装置の試作機TXP18Aを開発」
平成20年2月29日発表済み


(注3)和歌山染工株式会社
〒640-8344 和歌山市納定32番地
代表取締役社長 高垣博明
資本金5,000万円、創業 明治40年、社員数180名
担当:松本、秋丸
TEL:073-471-5152 FAX:073-471-5158  
E-Mail pub@wsk.co.jp
URL http://www.wsk.co.jp/



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