ニュースリリース

2012年

2012年01月16日

医療現場のニーズに対応した組織切片自動作製装置AS-400Mを販売
(医療機器製造販売届出番号27B3X00221100200取得)

 

クラボウ(資本金 220億円、本社 大阪市中央区、社長 井上晶博)バイオメディカル部は、パラフィン包埋組織ブロック(注1)の薄切作業を自動化した組織切片自動作製装置ASシリーズ(注2)に、より医療現場のニーズに対応した医療用途向けの新装置AS-400Mをラインアップし、その販売を平成24年1月から開始しました。


1.開発の背景
 病理学及び組織化学の分野では、生体組織をパラフィンで包埋(浸し、固めること)し、その組織ブロックを数μmの厚さに薄切、スライドガラスへ貼付後、染色を行い、顕微鏡で観察して診断する手法があります。このうち、薄切とスライドガラスへの貼付を行う工程は従来、専門的技術者が手作業で行っていましたが、精密、かつ、時間がかかる煩雑な作業工程でした。組織切片自動作製装置ASシリーズは、この薄切工程を自動化した装置で、キャリアテープ(注3)を利用して安定した切片を作製でき、平成18年度から研究用途向けタイプAS-200を、続けて平成22年度に医療用途向けタイプAS-200Mを販売しております。
 このASシリーズをサンプルの取り違いミスの防止などの医療現場のニーズに対応できるよう、より安全性や機能面で高機能化した製品が今回開発したAS-400Mです。またAS-400Mは、医療機関が安心して導入して頂くためにクラスⅠ/一般医療機器として医療機器製造販売届出番号(27B3X00221100200 )を取得しております。


2.装置の特長
 AS-400Mは、医療現場の要望に対応する機能の搭載や仕様のカスタマイズに対応できる装置となっています。

(1)取り違いミスを防止するサンプル管理機能(オプション)
 パラフィン包埋組織ブロックを乗せたカセット(台)に印字されたバーコ
ード情報を読み取り、その情報をスライドガラスのフロスト部に印刷しま
す。そのため検体の取り違いミスが起こるのを未然に防ぐことができます。

(2)面出し操作からの自動運転を実現(オプション)
 パラフィンに包埋された組織を必要とされる組織面まで粗削りを行う面出し作業は、今までの装置では包埋された組織と露出した組織の区別が困難だったため、人による確認作業が必要でした。AS-400Mはパラフィンと組織の質感の差による区別が可能となり、面出し作業の自動化を実現しました。

(3)面合わせ作業は新採用のタッチセンサーで対応
 カットに最適なブロックの表面角度や高さを調整するために、サンプルホ
ルダーの煽り角度・高さを自動調整する機能を搭載。また従来のスキャンセンサーからタッチセンサーにしたことでスピードの向上を図りました。

(4)切片作製用刃の自動交換機能を標準搭載し、安全性の向上を実現
 専用替刃カセットを装着するだけで、設定されたタイミングに刃交換を自動で行います。刃の交換を気にせず薄切作業を行なえるだけでなく、手作業での刃交換よりも安全性が向上します。

(5)希望処理能力に合わせた増設が可能(一部オプション)
 要望に応じて、ブロック供給数を6ブロック、24ブロック、96ブロックに、スライドガラス供給数および乾燥収納数は、100枚、400枚に選択が可能です。


3.今後の販売展開について
 国内においては、組織切片の作製頻度の高い大学病院やがん診療連携拠点病院および検査会社を中心に販促活動を展開します。具体的には、展示会や学会を通じ、病理診断分野の医療関係者へ広くAS-400Mを紹介するとともに、既にASシリーズをご使用いただいている施設を紹介する実績のアピールや、要望があれば医療現場でのデモンストレーションにも対応して実用性を評価していただく予定です。
 また海外においては、まずは欧米への輸出販売を予定しています。特にアメリカでは日本に比べ病理医数が約10倍で、非常に多くの組織切片が取り扱われていることから、時間がかかり煩雑な作業である薄切工程の自動化のニーズは高いです。また、ASシリーズのような組織切片自動作製装置が海外では販売されていないため、輸出による販売拡大が期待されます。


4.価格
 1,650万円から(税別)/台


5.販売目標
 平成24年度 2億円(組織切片自動作製装置および関連製品を含む)


6.お問い合わせ先
 クラボウ バイオメディカル部
 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-7-1 N0F日本橋本町ビル2F
 担当:バイオ機器課 種子田 秀一 
 TEL:03-3639-7077   FAX:03-3639-6998
 URL http://www.kurabo.co.jp/bio/

以 上


(注1)パラフィン包埋組織ブロック
 組織標本を薄く切るために、組織をパラフィンなどに浸し、固めたブロックのこと。

(注2)組織切片自動作製装置ASシリーズ
 ASシリーズは、東芝機械株式会社およびKAST(財団法人神奈川県科学技術アカデミー)とのライセンス契約により、クラボウが製造・開発した製品です。

(注3) キャリアテープ
 薄切された組織を運び、スライドガラスへ貼付するのに使用するテープです。



ニュース一覧へ戻る
PAGE TOP