採用情報
社員紹介
創意工夫で活用事例を広げる
技術研究所 — 研究
技術研究所 基盤技術グループ
(2017年入社)
国重 沙知
イノベーションが起こせる環境
学生時代は、生活を支える素材や物質の性質を知りたいという思いから、化学を専攻していました。学問を学ぶうち、光という物理的な手段で化学の対象を観察する物理化学に興味が移り、ベンゼンなどの分子の構造を把握する基礎的な分光研究を行っていました。
大学で学んだ知識を生かしつつ、モノづくりが行えるメーカーを探していました。就活サイト経由でクラボウの存在を知り、分光技術を生かした計測装置を扱っていることに興味を持ち、エントリーしました。
最終的にクラボウへの入社を決めた理由は、開放的でイノベーションを起こし得る研究環境に惹かれたためです。技術研究所を見学した際、オフィスにパーティションがなく、隣の席に座った方同士で活発に議論しているようすを目にしました。閉鎖的な研究室の中に閉じこもらず、オープンな雰囲気のもとで異なる研究グループ同士でコミュニケーションをとれる環境に魅力を感じ、入社しました。
自分自身の幅を広げながら
技術研究所に配属されて1年間は、同期入社の仲間とともに様々な研究グループを巡り、クラボウの持つ多様なコア技術を学ぶ研修を受けました。その後は、計測装置の設計・開発を行うチームに所属し、現在開発中の濃度計のアプリケーション事例を検討する業務に携わっています。
初年度の研修では、生化学や素材、装置の筐体設計など、広い分野での研究開発を体験しました。慣れない分野で苦労もしましたが、専攻とは研究分野が全く異なる方とも技術的な話ができるようになったり、研修先で学んだ技術を自分の研究分野にもフィードバックしたりできるようになったりと、自分自身の幅を広げることができたと感じます。
適切な情報の取捨選択
現在は、開発中の濃度計が、半導体業界や食品業界で使用される液体の濃度定量に応用可能であるかどうかを検討する業務を行っています。従来型の濃度計よりも、より多くの情報が高速に取得できる利点を生かし、工場やラボでの実用に堪え得る新しい濃度定量手法を日々模索しています。
自分の創意工夫次第で、濃度計の活用事例を広げられると思うと気合が入り、やりがいをもって業務に取り組めています。測定した大量のデータを処理して濃度情報に変換する過程では、適切な情報や手法の取捨選択が問われます。開発中の装置であるため、想定外の挙動が発生してデータが取得できず、対処に追われるなど苦労も多いですが、データの処理方法を変更することで定量精度が狙い通り上がったときなどは、非常にやりがいを感じます。
回路や筐体の設計、ソフトウェア開発のためのプログラミングなど、モノづくりに必要な技術は非常に多く、学ぶべきことは多いです。日々の業務をこなしつつ、一人前のエンジニアとして一つの装置を任せられる存在を目指して勉強中です。