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ホーム >> 知識の部屋 >> 赤外線の話 (1-3.近赤外・中赤外分光の特色)

赤外線の話

1.赤外線の話

1-3.近赤外・中赤外分光の特色

近赤外分光法と中赤外分光法の共通の長所をあげると、

  • エネルギーの低い電磁波を用いるので、試料を損傷することがほとんどない

  • (これは即ち、人体にもほとんど影響のないことを表しています)
  • 固体、粉体、繊維、ペースト、液体、溶体、気体などいろいろな状態にある試料に適用することができる
  • 吸収だけでなく、拡散反射、光音響(PAS)分光法などにも利用できる
ということがあります。 中赤外分光法に限られた最大の特色をあげると、それは中赤外分光分析=官能基分析ということです。
中赤外分光法はC=OやC=Nといった官能基の種類を見分けるだけでなく、それらが置かれている環境についても情報を与えてくれます。中赤外分光法はいわば分子の指紋のようなものを与えてくれる領域と言うことができます。 さらに中赤外分光法は近赤外にくらべて各段に大きな吸収特性を有するので微量、微小試料の分析に有効で、近赤外では到底及ばないng(ナノグラム:1gの十億分の一)オーダーの微量物質、μm(ミクロン:1mmの千分の一)オーダーの微小試料を容易に分析することができるのです。

一方、近赤外分光法に限られた特徴を一つだけ挙げるとすると、やはりそれが禁制遷移を扱う分光法であるということになるでしょう。


近赤外分光法は禁制遷移(倍音、結合音)を扱う
禁制遷移は弱い
近赤外光は透過性に優れる
非破壊分析、無侵食分析に適する

というのが近赤外分光法の原理と特色の関係です。従って近赤外分光法は光路長をかなり自由に扱うことができ(中赤外域では一般に吸収が大きいので光路長を非常に短くする必要がある)、10mmや100mmのセルを使用することも可能です。従って特に水溶液での研究や分析では、中赤外域での分析に比べてはるかにバラエティーに富んだ溶液の測定が可能となります。またその他の試料においては、多くの場合試料をそのままの厚みや大きさで測定することが可能です。

このように、近赤外分光法と中赤外分光法の原理的な特徴を比較してみると、それぞれの長所や利用方法がはっきりと浮かび上がってきます。

それでは、これらの近赤外、中赤外分光が工業的用途で数多く用いられている液体成分計と膜厚計を次の2,3でお話ししましょう。




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