シーズン6
面白いことやってやろう。クラボウはD&Iの推進でより良い未来社会づくりに貢献したい。人事部 人材開発課 河村僚子 面白いことやってやろう。クラボウはD&Iの推進でより良い未来社会づくりに貢献したい。人事部 人材開発課 河村僚子

企業の成長のカギは、多様な人材が活躍する職場にあり

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企業の成長のカギは、多様な人材が活躍する職場にあり

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ESG( Environment (環境)、Social (社会)、Governance (ガバナンス))視点での経営が求められている中、その重要課題の一つとして、従業員が持つ知識や能力を「企業の財産」ととらえ、多様な人材が活躍できるようにしていく人的資本経営が注目されています。 様々な職場では、外国人や非正規雇用の従業員の増加、さらには個々の働き方や価値観の多様化が進んでいます。従来の画一的なやり方では限界を迎えつつあり、一人ひとりに合わせた働き方で「個」を活用して、それぞれの価値を最大限に引き出していく方針が求められています。

一方、クラボウでは半導体やFA・ロボット関連事業など、これまでとは異なる分野への事業展開により、活躍できる人材の確保と育成が大きな課題となっています。そこで、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を重要な経営戦略の一つとして位置づけ、女性やシニア、外国人、障がい者、LGBTQ+といった多様な人材の「個」の能力を最大限に発揮できる環境を整えるため、多様な働き方を推進し、クラボウ全社の取り組みとして動き始めました。ちょうどそんな時期に、D&Iの担当となったのが河村でした。

会社の方針に大きな期待を抱いた河村でしたが、いざ社内を見渡すと、昔ながらの働き方や管理職が男性ばかりであることなどが目につき、強いショックを受けます。このままでは多様な人材が活躍するのは難しいと考えた河村は、「私がクラボウを変えてみせる!」と奮闘を開始します。当初は女性が配属されたことのない部署も多く、「女性社員をどう扱えばいいのかわからない」という声も。そこで、担当部署の上司と直接話をして、「特別な扱いは不要」とアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を取り除いていきます。

次に河村が注目したのは、男性の育休取得率の低さです。クラボウには充実した育児休業制度があるものの、多くの企業と同様に男性の取得はごくわずかでした。そこで、対象別に4本の動画を手作りし、制度の周知徹底を図ります。オフィス、研究所、工場など、労働環境が多岐にわたるクラボウでは、画一的な施策では一人ひとりに届かないと考えたからです。その結果、男性の育休取得率がわずか1年で約9倍になるなど、社内の雰囲気も大きく変化しました。確かな手応えを感じた河村は、女性活躍の目安となる公的認定を取得しようと動きます。

女性活躍を推進する企業に与えられる「えるぼし」認定や子育てサポートに積極的な企業に与えられる「くるみん」認定の取得。取得のためには、女性管理職の拡充や男性の育休・有休取得率の向上など課題も山積みです。

それでも河村は諦めません。社内報で有休の具体的な活用方を紹介して取得を促したり、外部の専門家を招いてオンラインセミナーを開催することで啓発を図り、またLGBTQ+ の理解促進のためのイベント参加を呼びかけるなど、あらゆる手段を駆使して働く環境を整え、認定取得を目指します。

クラボウは、仕事と子育ての両立支援に積極的に取り組んでいる「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣による「くるみん認定」を取得しています。

これからの企業は、個々の従業員の能力を最大限引き出すエンパワーメントが重要です。そのためには、様々なバックグラウンドを持つ人が働きやすい環境を整え、会社への愛着を高めることが大切。クラボウは創業以来、好奇心と行動力で新しい価値観を社会に提供してきました。多様な社員の多様な力を発揮することで、そのクラボウらしさをイノベーションにつなげ、未来にあるべき姿をつくろうと河村は頑張っています。

今後は、同じような問題に悩んでいるほかのメーカーとも情報共有し、取り組みの輪を広げたいと河村はいいます。多様な人が前向きに活躍できる場に変え、変化の激しい社会から必要とされる大好きな日本のものづくり企業「クラボウ」であり続けるために。

もっともっとより良い未来社会づくりに貢献していきたい!という想いが実現できるその日まで、奮闘は続きます。